今回はインスピレーション、直観、ひらめきといった、いわゆる仕事や日々の生活で我々が、意識せずに思いつく
いわゆる 思いつき
について考えてみたい。どのような経緯から「思いつき」は発生するのか。考えてみたい。
1.直観力
私は最近新崎盛紀著の「直観力」という本を手にした。直観を知情意という観点から説明し、それを「脳」との関係に視点を当てて説明している。
非常に理路整然として、かつ日本文化という観点からもアプローチしていて興味深く、読みやすい良書であった。
著者は直観は知情意という心の作用の中の、「情」に含まれる機能であるという。これを直観思考とい述べている。
それと対照をなすのが、論理、ここでは論理思考と命名しているが、これは知情意の中の知に該当する。
この直観思考は情的飛躍思考とも言い換えている。興味深いのはこの直観力は、人間の成長とともに発展するという見方である。
人格も経験を通して成長していくように、直観のセンスも成長するとでもいえるであろうか。
また日本文化論にまで踏み込み、日本人は風土との関連で、非常に直観を重視して生きてきたという。山川草木という非常に恵まれた自然の中で、直観的な芸術や文芸などが生まれていると記す。
自然の情景がもたらす直観への影響であろうか。
2.日々の直観、そしてひらめき
日々我々は日々の日常で、あらかじめ何かをしようと決めたり、仕事をどのように進めるのか、食事は何時ごろに済ませ、だれと会ってミーティングをするかなど多様なスケジュールを決めている。
それがすでに前々から決まっていることもあるが、その都度、心の中で瞬時に判断して行動してもいる。私などは日程表に予定を書いたり、メモしたりする。
よくよく考えてみると、この直観は時間帯ごとにさえているときと、やや鈍っているときに分けれるようにも思える。
つまり、夜や夕方よりは朝のほうがこの直観力は優れている。少なくとも私はそうである。
朝の時間は何かを考えるという点において優れているように思える。
つまり、朝の時間帯は「脳」がよく働いているのではないか。
脳の働きが活動的であることで、その「直観」も機能しているように思われる。
先程引用した「直観力」にも「脳」の機能との関係を詳細に説明している。それが大脳皮質のなかにある結線の良否で決まるともいう。
脳の状態で直観力は決まるともいえるのだろうか。
私は直観と同時に「ひらめき」という言葉のほうが身近であると思っている。
直観とひらめきはイコールではないが、ひらめきのほうが、クリエイティブな世界観に合うことばだ。それは、私なりの経験の中で、ひらめいたことが、その後の仕事や学業に生かされていたという経験を持っているからだ。直観がより瞬時で、ひらめきは徐々に時間的な幅をもたせながら、思いつくという感じであろうか。
私は常に「朝」の時間にそれを経験した。
朝の時間に「ひらめいた」という経験がある。そしてさらに付け加えるならば、
「朝の散歩」の時間だ。
この時間は何もしない。ただ歩くだけだ。でもどうだろう。
脳は活動している。足も動かす。
そんな中、朝の時間そして散歩という歩く行為から、「ひらめく」という
人間ならではの機能が働いてくれる。これは最高の賜物ではないだろうか。
よって、直観力を鍛えるには、まず「朝の時間」に重きを置くことをすすめたい。
税所弘著の「「朝方人間」の秘密」という書にもクリエイティブな発想は朝だと断定している。ここでは朝の散歩が健康を維持または改善するのに一役をかっていると述べている。
3.散歩+知的活動 ➡ ひらめき
そして付け加えるならば、朝の散歩と同時に
日々知的活動をしていることを強調したい。これは例えば資格の勉強であったり、企画を練ること、研究をすること、そして受験勉強など我々の身の回りの活動全般があげられる。
その中で、知的活動でありつつ、最大に「ひらめき」を呼び起こすのは
やはり
読書
ではないだろうか。
読書をすることで、この脳の活性化はすすめられ、朝の活動が刺激となり、われわれ人間の知能は思考、考え、思いなどが活発になる。
これは一言でいえば読書をしながらの「思索」とでも言い換えられる。
その思索の時間も朝がいい。夕方という方法もあるが、夕方は比較的時間がない。夜は日本が脳もそうであるが、体を休めるために設けられているように思われる。
そうなると、朝の活動で主役となるのが、
散歩
そして
帰ってきて
読書
という流れが非常にいいと思う。
そして常に読書を通して、自問自答、思索、考察をしながら、現在の生活や研究や仕事に応用できないかと考える。
きっと、スケジュールを立てるにも、よい「ひらめき」の作用の中で、クリエイティブな発想は生まれてくるのではないか。
人間に潜在する直観力を十分に発揮できることで、われわれの成長はある。そこには必ず時間帯とある活動の要素つまり歩くことと知的活動をすることだと思っている。
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